2015年ジャーマンレイルパスGRPが大幅刷新
冒頭ご挨拶
新年明けましておめでとうございます。
昨年は当サイトに多くの方に足を運んでいただきありがとうございます。微力ながらみなさまのドイツ旅行のお役に立てたのでしたら、この上ない喜びでございます。今年もドイツ旅行について有益な情報を提供できたら筆者冥利に尽きます。
私自身ですがこの年末年始に恒例となっているドイツ旅行をしてまいりました。その辺りの情報は後日挙げさせていただきます。
今年も なにとぞよろしくお願いいたします。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
さて本題に参りましょう。
(以下、執筆に際し参照したサイトはGRPを扱うGermanrailpasses.comです。Eurail.comの関連会社のようです。)
2015年からGRPのサービスが大幅刷新されました。
具体的には無料区間が追加/削除されました。
まず、削除されてしまった内容について。
これまで無料であったKDラインのライン川クルーズ並びにモーゼル川クルーズが、20%オフへと改悪されました。
これはかなり残念な改悪ですね。
ただし、日本人旅行者が多く利用すると思われるロマンチック街道バスの20%オフは健在です。
Extra Bonuses with the German Rail Pass | Germanrailpasses.com
追加された内容について。こちらは大充実!
ドイツ国外への適用が大幅アップです。
これまでのスイスとの国境バーゼルバート駅Basel Bad Bf、オーストリアのザルツブルクSalzburgまでの適用はもちろん*1、ドイツ国外の特定の駅/街まで適用されるようになりました。
具体的に見ていきましょう。
オーストリア
DB-ÖBBの直通ユーロシティを利用し、ミュンヘン中央駅~インスブルック中央駅間が無料で乗れるようになりました。
Routes from Germany to Austria
The German Rail Pass is valid on the following direct route with DB-ÖBB EuroCity trains:
Munich (station: München Hbf) – Innsbruck (Innsbruck Hbf)) (5 connections per day).http://www.germanrailpasses.com/passes-prices/pass-extension#austria
ベルギー
直通ICEを利用し、フランクフルト中央駅~ブリュッセル南駅間が無料。
Routes from Germany to Belgium
The German Rail Pass is valid on the following direct route with ICE trains:
Frankfurt (station: Frankfurt Hbf) – Brussels (Bruxelles-Midi) (4 connections per day)http://www.germanrailpasses.com/passes-prices/pass-extension#belgium
チェコ
ドイツ鉄道エクスプレスバスを利用し、ニュルンベルク中央駅~プラハ本駅 (プラハ中央駅)間が無料。
Routes from Germany to the Czech Republic
The German Rail Pass is valid on the following direct route with the DB Express Bus:
Nuremberg (station: Nürnberg Hbf) – Prague (Praha hl.n.) (7 connections per day)
Munich (München Hbf) – Prague (Praha hl.n.) (4 connections per day)http://www.germanrailpasses.com/passes-prices/pass-extension#czech-republic
イタリア
DB-ÖBBの直通ユーロシティを利用し、ミュンヘン中央駅~ベネチア、ヴェローナ、ボローニャ間が無料。
Travel direct from Munich (München) to some of Italy's most beautiful cities.
Routes from Germany to Italy
The German Rail Pass is valid on the following routes with DB-ÖBB EuroCity trains. All these routes include a stop at Bolzano/Bolzen (Bolzano):
Munich (station: München Hbf) – Venice (Venezia Santa Lucia) (1 connection per day)
Munich (München Hbf) – Verona (Verona Porta Nuova) (5 connections per day)
Munich (München Hbf) – Bologna (Bologna Centrale) (1 connection per day)http://www.germanrailpasses.com/passes-prices/pass-extension#italy
ポーランド
ドイツICバスを利用し、ベルリン中央駅~ヴロツワフ、カトヴィツェ、クラフク間が無料。
Routes from Germany to Poland
The German Rail Pass is valid on the following direct routes operated by the German IC bus:
Berlin (Berlin Hauptbahnhof/Europaplatz) - Wroclaw (Wroclaw Glowny) (1 connection per day; 4hr 20min )
Berlin (Berlin Hauptbahnhof/Europaplatz) - Katowice (Katowice Dworzec) (1 connection per day; 7hr 10min)
Berlin (Berlin Hauptbahnhof/Europaplatz) - Krakow (Kraków Glowny) (1 connection per day; 8hr 15min)http://www.germanrailpasses.com/passes-prices/pass-extension#poland
注意点は、どれもドイツ国内起点都市からの直通路線「direct / direct route」であるということです。
基点都市を通らないドイツ外の都市間の走行は「direct/direct route」の解釈を外れるため、GRP適用外となると考えられます。
書いていて気づきましたが、おっと、、、ストラスブールは適用範囲外なのですね。あのドイツでもあったフランス国境の町がなぜ 適用外なのか、不思議ですね。
2015年ジャーマンレイルパスの大幅刷新情報でした。
これまでと適用範囲が違う、ということだけでも知っていただけたら幸いです。
それでは。
*2015年1月8日時点では、新GRP利用者情報が少ないですが、次第に利用者の生情報(利用できた/できない情報)が広まってくると思われます。上記執筆内容に不正確な点も生じてくる可能性もありますが、随時の更新にて対応させていただきます。なにとぞご理解のほどよろしくお願いいたします。
*ドイツ鉄道公式アナウンスは以下になります。
こちらはまとまっているとは言い難いので、参照とだけとさせていただきます。
これ↓とか、
Usage of the IC Bus to Strasbourg, Prague, Krakow, Antwerp, Brussels, London, Zagreb and Copenhagen
ICバスでロンドンまで!!無料で行けるように思ってしまいますよね。
USAバージョン(英語)
German Rail Pass - Unlimited Train Travel
国際バージョン(英語)
英国バージョンからの遷移(英語)
ジャーマンレイルパスのオンライン購入(購入手順と時系列まとめ)
(最初にご注意)ジャーマンレイルパスの現地からの郵送を積極的にお勧めするものではありません。その旨ご了承の上お読みください。
2014年11月27日(木)現在、ジャーマンレイルパスの特別価格German Rail Pass Promotionが設定されています。*1
非連続7日間と非連続10日間の2種類に対して、ベルリンの壁崩壊25周年を祈念して価格が通常の25%オフになっています。
売り出し期間は 2014年10月1日~12月7日まで。
利用可能期間は 2014年11月1日~翌年1月31日まで。
1等席 大人1人
7日 272ユーロ、10日 343ユーロ
2等席 大人1人
7日 202ユーロ、10日 254ユーロ
これらは通常価格の1等席(2等席)4日間より安いです!
4日以上使う予定がある方はこちらがお得です!
さらに先着500名には48時間ベルリンウェルカムカード付です。*2
売り出し期間≠利用可能期間ですから、旅程が売り出し期間外でしたらオンライン購入しかこの特典を享受できません。
(私、年末年始の旅行期間ですので、現地で買うときには売り出し期間外になってしまいます。)
実際の購入手順です。
①料金表の「Book now」から先に進みます。
②German Rail Pass をクリックし、次ページで25歳以上を選択。ツインならGerman Rail Twin Pass、ユース(12歳から25歳)ならGerman Rail Youth Pass を選択します。
郵送の所要日数はドイツ国外だと、8営業日です(月~金)。
土日祝は除いて計算しますので、単純な8日間ではないことに注意です。
③座席の等級を選択します。今回は1等車
④今回購入商品は、German Rail Pass Promotion 7 daysです。
⑤選択した商品で正しければ、place in basket (買い物かごに入れる)から先に進みます。
⑥ジャーマンレイルパスの使用者の情報を入力します。
・first validity day:使用開始日。年月日(DD.MM.YYYY)の順に記入します。2014年12月25日なら25.12.2014です。
これはレイルパスのどこにも印刷されません。入力したからといってヴァリデーション済の物が来るわけではありません!
★First Name:名前
★Surname:苗字
★Passportnumber:パスポート番号
・Birthday:誕生日。年月日(DD.MM.YYYY)の順に記入します。
★Country of residence:国籍。「日本」の場合は、プルダウンから other を選択し、次のother Countryに「Japan」と手入力します。
上に書いた★印の項目は、レイルパスに印刷されます!
そしてヴァリデーションのときのパスポート提示によって照合されます。相違があれば現地ヴァリデーション時に問題となります。無効の可能性も否定できません。細心の注意が必要です!
チェックが済んだらAdd to basketへ。
⑦再び確認画面です。送料3.9ユーロを含んだ価格が表示されます。
正しければ Go to checkoutへ。
⑧会計前にドイツ鉄道オンライン会員でしたらログインして先に進みましょう。オンライン会員登録*3を予めしておくと、郵送先住所や支払いクレジットカードなどが次ページでで自動入力されます。
次へ進みます。Continue bookingへ。
⑨購入直前の最終の入力/確認です。
Personal data個人データ
氏名住所等をしっかりと記入!
分かりにくいものとして、
Street, number:町名、丁目番地
Postcocde/ZIP, Town/city:郵便番号、市町村
*印の項目は入力必須です。
Delivery address 郵送アドレス
こちらは上のPersonal dataと同一なら必須ではありません(入力必須項目ではありません)が、入力することをお勧めします。
Payment 支払い方法
クレジットカード決済となります。
Expiry dateは有効期限の意味です。
Other services その他のサービス
チェックなしで構いません。
いよいよ購入するときは Buy nowをクリック。
Buy nowを押した瞬間注文完了です。もう一度確認を!!!
➉購入/決済終了画面です。おつかれさまでした。
さて、私の購入の時系列です。。。
購入完了が204年11月27日(木) 現地時間14時40分(日本時間22時40分)
自宅に届いたのが12月9日(火)午前です。
申し込み日含んで9営業日、トータルなんと13日かかりました。
前回のジャーマンレイルパスの購入→郵送では当日含めて6日で届いたので、迅速な対応などと書かせていただきましたが、その考えは吹き飛びました。
3.5ユーロの追加料金だけで申し込み日を入れて中5日で届くのは、かなり迅速な対応といえるでしょう。
ちなみに、痺れを切らして12/6時点でドイツ鉄道宛メールを送りましたが返信はありません(12/9現在)
うーん。
こんなに時間かかるのなら次回から日本国内で買おうかな。
円安だし直送のほうが高くなるし。
参考)2014年11月27日現在のユーロレート147.1円。支払いのダイナースクラブカード決済レート150.6円(2014年12月02日付換算。同日レート148.6円)
というわけで、円安時の今、よっぽどのことがないジャーマンレイルパスのドイツ鉄道からの郵送購入のメリットは小さいと私は思います。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
ドイツ鉄道の乗り換え時の列車優位性
ドイツ鉄道では列車の優劣が決まっており、それによって乗り換え時に接続列車が待つ/待たないが決定されます。
この関係を知っておくと、乗換駅に到着が遅れても後続が待ってくれると推測されれば旅程が組みやすくなります。
逆に、後続が待たずに出発してしまう例を知っておくことで、「乗り換えに間に合わない可能性のある危険な旅程」であることも推測できるようになります。
以下の原則があります。
①優劣の順位付け。
優等列車← ICE>IC/EC>RE>RB>Sバーン →劣等列車
*優劣はあくまでも列車の格を表現しています。質は問うておりませんことをご了承ください。
②乗り換え時
優等列車は劣等列車の到着を待たずに出発する。
逆に、劣等は優等の到着を待って出発する。
「乗り換えに間に合わない可能性のある危険な旅程」の具体例を示しましょう。
ハイデルベルク中央駅→ヴュルツブルク中央駅
これを、机上計算でバーデン・ヴュルテンベルクチケットで安く上がると言われている全線ローカル線を用いるOsterburken乗り換えでシミュレートしてみます。
ハイデルベルク中央駅→Osterburken Sバーン
乗り換え4分ほど
Osterburken→ヴュルツブルク中央駅 RE
Osterburkenでの乗り換えではSバーンからREになります。
原則①②から、優等のREは劣等のSバーンの到着を待たずに出発してしまいます。
さらにこのSバーンは始発からOsterburkenまで1時間以上かけて運行しているので、遅延が生じることは大いに予想されます。
そして、4分の乗り換えに間に合わないと、Osterburkenで乗れる次の列車まで1~2時間(朝夕は1時間1本、昼間は2時間に1本、曜日により街々)待ちぼうけです。
すなわち、机上では乗り換え可能と思われるこの乗り換えも、現実には破綻する可能性が高い乗り換えであると判明します。列車の優劣を把握することで乗り換えリスクを回避することが可能です。
乗り換え時に列車の優劣を把握することは、このように旅程を組む際に大いに役立ちます。
参考にしてみてください!
よいご旅行を!
Gute Reise!